
緊張して先輩とうまく話せない…
怖い先輩もいるし、どう接していいかわからない…
報連相が大事なのはわかるけど、怒られたくないよ…
でも、先輩といい関係が築けたら、きっと働きやすいんだろうなぁ
わかっていても、どうしたらいいかわからないよ!
こんな悩みを抱えていませんか?
実際に多くの新人看護師が、知識や技術以上に「人間関係」に悩みを感じています。



こんにちは、現役看護師+Webライターの「さくと」と申します。
僕は、とある病院で副看護師長をしながら、毎年やってくる新人さんの教育サポートをしています。
このブログでは、10年以上新人看護師の教育に携わってきた僕の経験から、皆さんの悩みを解決できるような情報を発信しています!
この記事では、先輩との人間関係に悩んでいる人に向けて、先輩看護師と良好な関係を築くためのコツを分かりやすく解説していきます。
「先輩との関係」に思い悩んでいる人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
コミュニケーションが円滑になることで、仕事のミスも減りますし、精神的な負担も軽くなりますよ!
まずはなぜ先輩との関係づくりが重要なのか考えてみましょう。
はじめに:新人看護師が先輩と上手にコミュニケーションする大切さ


新人看護師にとって、先輩との関係づくりは、職場に慣れる上でとても大切なポイントです。
日々の業務はチームで動くことが多く、情報の共有や連携が欠かせません。先輩とのコミュニケーションがうまくいけば、困ったときにもすぐに相談でき、業務がスムーズに進むといったメリットもあります。
逆に、先輩と距離を感じたままでは、ちょっとした確認もしづらくなり、ミスや不安が積み重なってしまいます。報告や相談のタイミングを逃し、孤立感を感じる新人も少なくありません。
実際、「先輩が怖くて話しかけられない」「何を言っても怒られそう」という声もよく聞きます。ですが、その壁を越えて信頼関係を築くことで、職場での居心地も大きく変わっていきます。
最初は緊張するかもしれませんが、小さな挨拶や雑談から始めてみるだけでも十分。関係が少しずつ築けることで、自信を持って働けるようになりますよ。
看護師という仕事は、知識や技術だけでなく「人とのつながり」もとても大切。先輩との関係をうまく築くことが、自分の成長や働きやすさにも直結しているんです。
新人看護師が知っておくべき!先輩と信頼関係を築くための基本ポイント


信頼関係は、一朝一夕で築けるようなものではありません。
ですが、日々の小さな行動が積み重なって、やがて大きな信頼へと変わっていきます。ここでは、新人看護師が押さえておきたい「信頼関係を築くための3つの基本ポイント」を紹介します。
①先輩の立場や気持ちを理解する
まずは、先輩の気持ちや立場を理解しようとする姿勢が、信頼関係の第一歩になります。
新人の頃は、厳しい指導や細かい注意に対して「怖い」「苦手」と感じてしまいがち。ですが、多くの先輩は“教える責任”を持ちながら日々の業務をこなしています。その忙しさやプレッシャーを知ることができれば、自然と接し方も変わってくるのではないでしょうか。



僕の職場でも、後輩から「怖い」と思われている先輩看護師がいます。
ですが、その先輩看護師と僕がしゃべっていると
「新人のうちに大きなミスをしてしまうと可哀そう」
「あの子は鍛えたらもっと伸びると思う」
と言っていました。
新人に直接言うことはありませんが、先輩ながらの気遣いや期待が込められていたようなんです。
言い方はもう少し考えてあげて欲しいですけどね。(一応やんわりと伝えてはいるのですが…)
ある先輩が冷たく見える対応をしたとしても、それは単に余裕がなかっただけ、という場合もあります。そうした背景を想像できるようになると、指導の受け止め方も前向きになり、自分自身の成長につなげられるのではないでしょうか。
先輩も同じように新人時代を経験しています。自分だけが…と思うのではなく、相手の気持ちに寄り添う姿勢が、互いの理解と信頼を育てる鍵になります。
②挨拶や積極的な報告・連絡・相談(報連相)の基本を徹底する
日常的な「挨拶」と「報連相」を丁寧に行うことが、信頼を得るための最もシンプルかつ効果的な方法です。
どれほど優れた技術を持っていても、チームの一員として信頼されなければ仕事はうまく進みません。基本的なコミュニケーションを怠らないことが、安心して任せられる存在へとつながります。



新人さんも色々いて、こちらから声をかけないと挨拶をしない人もいれば、情報収集をしている僕のところまでわざわざ足を運んで挨拶をしてくれる人もいます。
僕も人見知りでしたし、新人の頃は挨拶や報連相は勇気がいったので、声をかける難しさはよくわかります。
ですが、先輩からの印象が良いのは、明らかに自分から声をかけてきてくれる人ですよ!
「おはようございます」「よろしくお願いします」「◯◯の処置が終わりました」といった短い一言でも、先輩はしっかり見ています。報告をこまめに行うことで、確認漏れやトラブルを未然に防げることも多くなりますし、ぜひ意識して声をかけるようにしてください。
報連相は信頼を築く「日々の積み重ね」
誰にでもすぐに実践できる、強力なコミュニケーションツールですよ!
③身だしなみをきちんとする
清潔感のある身だしなみは、第一印象を良くし、信頼を得るための基本中の基本です。
看護師は患者さんだけでなく、チーム内のスタッフとも信頼関係を築く必要があります。第一印象が良ければ、その後のやり取りもスムーズに進みやすくなりますよ。
白衣にしわや汚れがある、髪が乱れている、爪が長い…このような見た目は、いくら本人が真面目でも「だらしない」「衛生的に不安」といった印象を与えてしまうかもしれません。反対に、きちんとした見た目は「この子はしっかりしていそう」と思ってもらえる大きな要素になります。
人の良さは見た目だけじゃ決まらないでしょ!
そう感じる人もいると思います。



確かに、最初の印象が悪かったものの、後になって人の良さがわかってもらえた、という人もいます。
ですが、新しい環境に身を置こうとしている時に、わざわざ印象が悪くなるようなことする必要ありますか?
人間には、「初頭効果」といって、最初に提示された情報に強く影響される心理的な傾向があります。
最初の印象が悪いと、「できない人」といったイメージが付きまとい、何をしても悪い方向に捉えられやすくなってしまいます。
「他の新人さんと同じことをしていても、なぜかあの子だけ先輩たちに信頼してもらえてないな…」僕がそう感じる新人さんは、だいたい最初の印象が悪かった場合が多いですよ!
「見た目は中身の一番外側」
商品のパッケージみたいなものです。パッケージの見栄えが悪い商品を買おうと思わないのと同じで、最初の印象が悪い人と仲良くなろうと思えない、というのは自然な感情だと思います。
身だしなみを整えることは、自分の信頼度を高めるための最初のアクションです。
まとめ:3つのポイントを意識しよう!
- 先輩の立場や気持ちを理解する
- 挨拶や積極的な報告・連絡・相談(報連相)の基本を徹底する
- 身だしなみをきちんとする
これらの3つの基本ポイントは、どれも特別なスキルを必要としないものです。
ですが、これを意識するかどうかで、職場での過ごしやすさや周囲からの信頼度は大きく変わります。
最初はぎこちなくても構いません。まずはできることから丁寧に始めていきましょう。
先輩と上手にコミュニケーションする5つのコツ


「いま話しかけたら迷惑かな…」
「前に報告したら怒られたし、今度も怒られたらどうしよう…」
新人看護師にとって、先輩とのコミュニケーションは思った以上にハードルが高いもの。でも、ちょっとした工夫と意識次第で、職場の雰囲気や先輩との関係は大きく変わります。
ここでは、新人看護師が先輩と円滑な関係を築くために、明日からすぐ使える具体的な5つのコミュニケーション術を紹介します。
コツ1:先輩のコミュニケーションスタイルを観察して合わせる
相手の話し方や反応を観察し、スタイルに合わせて接すると、会話が格段にスムーズになります。
看護師の先輩にもいろんなタイプがいますよね?
ていねいに説明してくれる人、忙しさでピリピリしている人、ざっくばらんな雰囲気の人など様々です。「自分の話しやすいように話す」だけではすれ違いの原因になりがちです。
まずは、先輩たちの「話し方」「返答のタイミング」「好む報告の仕方」に注目します。
たとえば…
- 無駄のない短い会話を好む先輩には「◯◯の処置、完了しました。異常ありません」と簡潔に報告。
- 雑談を交えて話すのが好きな先輩には「昨日の◯◯ドラマ、見ました?」と、さりげない一言から会話をスタート。
- メモをとる姿勢を評価する先輩には、話を聞きながらメモをとり「ありがとうございます、今後はこう対応しますね」と伝える。



相手のリズムに合わせた対応ができるようになると、「話しやすい後輩」として信頼されやすくなります。
最初は難しいと思いますが、意識するのとしないのとでは、後々大きく違ってくると思いますよ!
コツ2:ミスは隠さず、素直に・具体的に報告する
失敗をしてしまった時、先輩に報告するのは勇気がいりますよね。とても良くわかります。「怒られる~」と思いますもん。
ですが、失敗したときこそ信頼を築くチャンス!ミスを素直に伝えることで、かえって信用されます。
ミスを隠すことは、患者さんの命に関わる重大なリスク。新人に完璧は求められていませんが、誠実さと責任感は重要視されます。
「◯◯を間違えてしまいました。すぐに△△に対応し、今後は□□で防ぎます」と、以下の3点を押さえて報告するのがGood
- 何が起きたか(事実)
- 何をしたか(対処)
- どう防ぐか(改善)
また、報告するタイミングも重要です。先輩が急患対応中など明らかに忙しい時は、「ご相談したいことがあるので、落ち着いたら教えてください」と声をかけてタイミングを見計らいましょう。



忙しそうだからあとで報告しよう…と何も声をかけないのは絶対ダメですよ!
具体的なことは話す時間がなくても、相談したいことや報告したいことがある、という「意思表示」をすることがとても大切です!
報告の質とタイミングを意識すれば、「この子はちゃんと考えて動いている」と評価されるようになります。
コツ3:質問や相談は「待たずに、自分から声をかける」
コツ2でもお伝えしましたが、遠慮して黙っているのは相手を気遣っているように見えますが、実は1番ダメ!
「わからない」と言える勇気の方が、ずっと大切です。
新人看護師はわからないことがあって当たり前。でも、自分から質問できないと、ミスや根拠のない判断に繋がりかねません。「忙しそうだから…」と躊躇していると、いつまでも成長できないままになります。
以下のような入り口の言葉を使うと、先輩も対応しやすくなります。
- 「今少しだけ、お時間いいですか?」
- 「ご相談したいことがあるのですが、今よろしいでしょうか?」
- 「確認させてください。患者様の◯◯について、こう考えたのですが…」



先輩が忙しそうなときは、メモに質問をまとめておいて、落ち着いたタイミングで声をかけるようにしましょう。
先輩が落ち着くタイミングなんてわからないよ!
という場合は、先輩に「相談(報告)したいことがありますので、お時間ができたら声をかけて頂けますか?」と言っておくのもアリです。
「聞く力は学ぶ力」
自分から動ける新人は、必ず成長が早くなります。
コツ4:感謝と尊重の気持ちは「言葉」で伝える
「ありがとうございます」「助かりました」などの一言が、信頼関係を築く最強のツールです。
仕事で助けてもらうことが多い新人時代。助けてもらったまま無言だったり、無反応でいたりすると、先輩は「やる気があるのか?」と不信感を持つこともあります。
- 「先ほどのアドバイス、本当に助かりました!」
- 「ご指摘いただいたことで、自分のミスに気づけました。ありがとうございます」
- 「いつも丁寧に教えていただけて、嬉しいです」



感謝の言葉は具体的に伝えると、より心が伝わります。
また、日常の中で自然に口に出せるよう、意識して習慣づけましょう!
意外ときちんと口に出せる人って少ないものです。
感謝を伝えることで、あなたの存在は先輩の記憶に良い後輩として残りますよ!
コツ5:話すのが苦手でも「短い一言」から始めれば大丈夫
特に、人見知りだったり緊張してしまう人は、無理に会話を続けようとしなくてOK。大切なのは「少しずつ声をかける習慣」です。
コミュニケーションが苦手な人でも、職場では最低限のやり取りが必要です。でも、それは「長く話すこと」ではありません。シンプルで丁寧な言葉を選ぶだけで、十分に良い関係を築けますよ!
以下のような一言を意識して、まずは言葉のキャッチボールから始めてみましょう。
- 「おはようございます」
- 「今日もよろしくお願いします」
- 「◯◯さん、お疲れさまでした」



慣れてきたら、「今日は忙しかったですね」「この処置、難しかったです」と少しずつ「会話っぽさ」を増やしていくと自然な流れができます。
新人さんに話しかけたいけど、
「怖いと思われたら…」「話しかけると緊張しちゃうかな」
と気にしている先輩も意外と多いです。
話しかけてみると、思った以上に会話が弾むこともあるかも!
「言葉は量ではなく質」
短い一言でも、あなたの誠意はしっかり伝わります。頑張ってください!
まとめ:5つのコツを上手に使おう!
- 先輩のコミュニケーションスタイルを観察して合わせる
- ミスは隠さず、素直に・具体的に報告する
- 質問や相談は「待たずに、自分から声をかける」
- 感謝と尊重の気持ちは「言葉」で伝える
- 話すのが苦手でも「短い一言」から始めれば大丈夫
先程の3つのポイントと同じく、この5つのコツにも特別な才能やスキルを必要としません。
「明日から誰でも実践できる」からこそ、多くの新人看護師にとって大きな力になります。
まずはできることから。あなたのその一歩が、信頼への第一歩ですよ!
新人看護師が守るべき、先輩とのコミュニケーションマナー


日々のコミュニケーションにおいて、話す内容やタイミングだけでなく、「マナー」にも注意を払うことが、信頼される新人看護師になるための鍵です。
マナーは些細なことのようでいて、先輩との距離感を縮めるうえで非常に大きな役割を果たします。
ここでは、新人看護師が特に意識すべき、先輩とのコミュニケーションにおけるマナーを3つに絞って紹介します。
①休憩中のスマートフォン使用は控える
休憩時間も職場の空間であることを忘れず、スマホばかり見ている姿はできるだけ避けましょう。
先輩たちは休憩時間をリラックスの時間として使いつつも、後輩の様子を自然と見ています。スマホに夢中になってばかりいると、「やる気がない」「空気が読めない」といったマイナスな印象を与えてしまう可能性があります。
- 休憩室に入ったら「お疲れさまです」と一声かける
- スマホを触る前に、周囲の雰囲気を見て雑談の流れがあれば参加する
- スマホを見る場合でも、最低限のチェックにとどめるよう意識する
スマホを完全に禁止する必要はありませんが、「一緒に過ごしている相手への配慮」を忘れずに。
スマートなスマホマナーが、あなたの職業人としての品格を自然に高めてくれます。
とはいえ
「休憩室の空気が気まずくて、スマホでも見ていないと場が持たない!」
という場合もあるでしょう。
そういった場合は、無理に休憩室にいる必要はありませんし、食堂など別の場所で過ごすことも一つ。
これまで伝えてきたことを実践し、関係性が構築されてこれば、自然と居心地は良くなってくると思いますよ!
②先輩看護師の指導は素直に受け入れる
素直に話を聞く姿勢があるだけで、信頼されやすくなります。
前回指導してもらった先輩と言われることが違う!ということもあるでしょう。業務によっては正解が1つとは限らないものもあるからです。
ですが、「でも…」「それは聞いていません」など、反論や言い訳が先に出てしまうと、先輩からの印象が悪くなります。
指導を受けたときはまず「ありがとうございます」「気をつけます」と返すのが基本。納得できない部分があっても、いったん受け止めたうえで、後から質問する方がスムーズです。
たとえば…
- 「ご指導ありがとうございます。確認させてください、〜という認識で合ってますか?」
- 「先ほどの内容、メモしてもいいですか?」
「学ぶ姿勢」が見えることで、たとえ失敗してもフォローしてもらいやすくなります。
「素直さ」は、新人時代における最大の武器です。
③わからないことは「わかろうとする姿勢」で伝える
知らないことがあるのは当然。でも「どうにか理解しよう」という姿勢があるかどうかで評価は大きく変わります。
ただ「わかりません」「できません」と伝えるだけだと、「どこを理解しているのか」「何がわからないのか」が指導者にはわからず、困惑してしまいます。一方で、「調べたけれど難しくて…」や「ここまでは理解できましたが…」と伝えることで、学ぼうとしている意欲が伝わります。
たとえば…
- 「調べてみましたが、〇〇がまだ分かりませんでした」
- 「こういう場面ではどう対応するのが正しいのでしょうか?」
また、教えてもらった内容を復唱したり、メモをとったりするだけでも、「しっかり聞いているな」と感じてもらえます。
「知らない」ことよりも、「知ろうとしない」態度の方が信頼を損なう要因になります。
まとめ:基本的なマナーを身につけよう
- 休憩中のスマートフォン使用は控える
- 先輩看護師の指導は素直に受け入れる
- わからないことは「わかろうとする姿勢」で伝える
コミュニケーションの土台となるのは、こうした基本的なマナーの積み重ねです。
「ちょっと気をつけるだけ」で、先輩からの見え方はぐんと良くなりますよ!
あなたが誠実な姿勢を続けていれば、自然と周囲は応えてくれるはずです。
先輩からの指導を最大限活用する方法


学生時代、多くの講義を受け、長期間の実習を乗り越えてきましたよね。
ですが、実際に働いてみるとどうでしょうか。
知識は身についていても、実践でうまく活かせない…
こんなこと学生時代には教わらなかった…
ということ多くないですか?
先輩からの指導は、新人看護師にとって現場でしか得られない生きた知識です。
受け身ではなく、自分の成長のために能動的に活かすことで、一歩先を行く看護師に近づけます。
ここでは、指導を「成長の糧」に変えるための4つの工夫を紹介します。
①学習意欲の示し方
学ぶ姿勢を積極的に見せることで、先輩からの信頼や応援が得られやすくなります。
「この子はやる気がある」と感じてもらえると、先輩はより親身に教えてくれるようになります。指導の量や質も自然と高まるのが特徴です。



僕も実際に指導する際、指導を受ける新人さんの反応や表情を見て、「どこまで説明するか」「具体例を示した方が良いか」などを考え、指導内容を修正しています。
そのため、あまり反応がなく受け身な姿勢の新人さんは、正直指導しづらいです…。
たとえば…
- メモを取る、目を見て話を聞くなど、非言語的にも「聞く姿勢」を見せる
- 指導内容に対し「ありがとうございます」「なるほど、初めて知りました」と反応を返す
- わからなかった点をその場で聞くか、あとでノートにまとめて再確認する
「学ぶ姿勢」は、言葉だけでなく行動に表すことが重要ですよ!
②実践と振り返り
学んだことはすぐに現場で実践し、振り返りを行うことで定着します。
インプットよりもアウトプットの方が重要という話を聞いたことありませんか?
知識を頭に入れるだけ(インプット)では不十分。実際の業務で使ってみて(アウトプット)こそ、初めて自分のものになります。



「アウトプット」については、僕から指導を受けた人で聞いたことない人はいないんじゃないか、というぐらい何度も伝えてきていることです。
僕は、新人さんにわかりやすく説明することが仕事なので、新人さんも説明を受けたときは「わかった気」になるんです。
でも次自分でやってみようとしたら「あれ?どうだっけ?」となるんですよ。
それは、「アウトプット」をきちんとしていないから。
たとえば…
- 新しく覚えた技術を翌日すぐに使ってみる
- 業務後や日報に、「今日はこの場面で〇〇を試した」「うまくいかなかった原因は△△だった」と記録する
- 振り返りは短時間でもOK。5分でも立ち止まる時間を作ることが大切です
「学ぶ→やってみる→振り返る」のサイクルを意識しましょう。



僕のおすすめは、先輩から教わったことや、新しく経験したことを帰ってから他の誰かに説明すること!
可能なら家族や高校時代の友達など、医療知識のない人がいいですね。
そしてチェックするのは
①学んだ(経験した)ことをきちんと説明できたか
②相手がその説明で「なるほど」と理解してくれたか
③「~って?」など質問されてもきちんと答えられたか
これが全てできたなら、きちんと自分の知識として理解できています。
逆にできなかったところは、自分の理解が不十分なところです。
その部分を復習した上で、次の業務に臨みましょう!
③効果的な質問の仕方
質問の仕方次第で、指導の質が変わります。
ただ「教えてください」では、相手もどう答えていいか迷ってしまいます。自分なりに考えたことや、どこまで理解しているかを添えることで、より具体的で的確な答えが返ってきます。



僕はICUで働いているので、降圧剤の点滴をよく使用する機会があるのですが、新人さんに多い質問に「血圧が上がってきているのでニカルジピンを開始しても大丈夫ですか?」というものがあります。
何がダメかわかりますか?
血圧が上がるには多くの原因があります。ニカルジピンを使用すれば確かに血圧は下がるかもしれませんが「それが本当に正しい対応なのか」はきちんとアセスメントができてないと判断できません。
痛くて血圧が上がっている人に、降圧薬を使って血圧が下がったからOK!とはならないですよね?
でも、最初の質問だけだと、質問者がどう考えてその結論になったのか、そもそも何も考えてない?など、その人の思考が全く分かりません。
このように、質問する時には、自分がどこまで理解しているのか、をきちんと相手に提示することが大切です!
たとえば…
- 「ここまでは理解できたのですが、この先がイメージできません」
- 「自分なりに調べてみた結果、この対応が良いと思ったのですが、合っていますか?」
- 「この判断が難しいと思った理由は、患者さんの状態に変化があったからです」
「考えている姿勢」の見える質問が、信頼と質の高い指導を生み出します。
④非言語コミュニケーションの活用
表情やうなずき、姿勢などの非言語表現も、コミュニケーションにおいて重要な役割を果たします。
言葉以上に、態度や表情から感情や意欲は伝わります。先輩との信頼関係構築にも有効です。
逆に、言葉には出していなくても、態度や表情が悪いと、気付かぬうちに先輩との信頼が崩れていく可能性があります。



態度や表情というのは、思っている以上に相手に伝わるものです。
新人さんが成長できるよう、こちらも一生懸命向き合おうとするのですが、指導されることを露骨に嫌がる新人さんもいます。
他にも、「指導される=怒られる」と捉えてしまう新人さんもいましたね。
こちらはアドバイスをしているだけなのに、すごく落ち込まれたりすると、「もう何も言わない方がいいのだろうか…」と悩んでしまいます。
でも、それで先輩との距離が離れてしまうと、せっかくの成長の機会を自ら逃してしまいます。
- 指導を受けるときは、無表情ではなくしっかりアイコンタクトを取る
- うなずきながら聞くことで、理解していることを自然に伝える
- 感謝の気持ちは「ありがとうございます」と言葉と笑顔でセットにする
「聞く姿勢」は、言葉以外でもしっかり伝えることができます。ぜひ意識してみてください!
まとめ:工夫次第で成長でき、信頼も得られる
- 学習意欲は言葉だけでなく行動に表す
- 「学ぶ→やってみる→振り返る」のサイクルを意識
- 質問をするときは自分の理解度や考えも伝える
- 態度や表情といった非言語表現も忘れずに
先輩からの指導は、ただ「受け身でこなす」のではなく、自分の行動次第で成長につなげることができます。
日々の現場での一つひとつのやりとりが、あなたの看護師としての力を着実に育ててくれるはずですよ!
お悩み解決!新人看護師のよくある悩みとその対処法


どんなにやる気のある新人でも、現場に出れば必ず壁にぶつかる瞬間があります。
特に人間関係に関する悩みは多く、「このまま続けていけるのかな…」と不安になることも。
でも安心してください。
その悩みはあなただけのものではなく、誰もが一度は経験するもの。
ここでは、多くの新人看護師が抱える代表的な悩みと、それに対する前向きな乗り越え方を紹介します。
お悩み1:先輩の指導がキツくて怖い
「怖い」と感じる指導の裏には、あなたを想う気持ちが隠れていることが多いです。
経験豊富な先輩ほど、患者さんの安全を第一に考え、厳しく指導することがあります。
「厳しい=敵」ではありません。その多くは、「失敗してほしくない」「正しい方法を身につけてほしい」という愛情の表れです。
- 感情的にならず、一歩引いて言葉の“中身”を見るようにする
- 指導を受けたら「ありがとうございます」「気をつけます」と一言添える
- どうしても辛いと感じたときは、信頼できる同期や教育担当に相談することも大切です
厳しさの背景にある「プロとしての責任感」に目を向けることで、心の持ちようが変わります。
ただ…
「あの先輩からはそんな愛情は感じられない!」
そう感じる人もいるでしょう。
確かに先輩看護師の中には、生理などのホルモンバランスの乱れで機嫌が悪くなる人、プライベートでのストレスを職場に持ち込む人などもいます。
ですが、体調なのであれば本人も辛いハズです。体がツラい時に、業務に加えて指導もしないといけない、となるとストレスに感じる日もあるでしょう。
自分だけがツラいと考えるのではなく、相手も体調が悪いのかもしれないと考えられると、少しは気が楽になるかもしれませんよ。
プライベートを持ち込むような場合は、誰に対しても機嫌が悪いハズ。もし自分だけに厳しい場合は、これまでお伝えしたコツや工夫が実践できていないのかも…
やってるつもりになっていないか、振り返ってみましょう。
お悩み2:先輩によって指導の内容が違う
指導の違いは「混乱」ではなく、「視野を広げるチャンス」と捉えましょう。
看護には「唯一の正解」がない場面も多く、先輩の経験や判断によって対応が異なるのは珍しくありません。違いに戸惑うかもしれませんが、それは複数の考え方に触れられる貴重な機会でもあります。
- 複数の指導内容をノートに書き出し、共通点と相違点を整理する
- 判断が難しいときは「こういう場面ではどちらを優先すべきでしょうか?」と素直に尋ねる
- あなたなりの「なぜその方法がいいのか」を理解しながら取り入れていく
指導の違いを受け入れる柔軟性が、将来の応用力に繋がります。
他にも、人によって効率や正確性を上げるために、ひと工夫している場合があります。「なぜその方法なのだろう?」と疑問に思ったときは、理由を尋ねてみると意外な発見があるかもしれませんよ。
間違っても「なぜマニュアルと違うことをしているんですか?」「やり方が違うと思うんですが…」なんて言わないでくださいね!「先輩が〇〇しているのには、どういった理由があるんですか?」など、相手を尊重した質問をするよう心がけましょう。
お悩み3:プリセプターとの相性が合わない
プリセプターも指導する立場から言わせてもらうと、新人さんを成長させるだけが目的ではありません。
プリセプターも新人指導を通して成長してもらう必要があります。そのため、プリセプターも指導に関しては経験が少ないことも多いです。
また、新人さんが「どういう人なのか」わからない状況でプリセプターとのペアを決めるため、相性まではわからないことがほとんどです。だからと言って、途中でペアを変更するとお互いに気まずい思いをしてしまいますよね。
ですので、まずは相性に頼らず、「関係をつくる努力」をすることが、信頼関係への第一歩と捉えてください。
人間同士なので、どうしても相性が合わないと感じることはあります。ただ、そのままにしてしまうと溝は深まるばかりです。重要なのは、苦手意識を持ちながらも、歩み寄ろうとする姿勢です。
- 無理に仲良くなろうとせず、まずは報連相をこまめに行うことから始める
- 感謝の言葉を意識して伝える。「教えていただいて助かりました」と一言添えるだけでも印象が変わります
- 距離感を保ちながら、自分の意志を持って行動することで、対等な関係を築けるようになります
相性が合わないと感じたときこそ、プロとしての信頼関係を意識するチャンスです。
ですが、どうしてもツラいという場合には、師長や副師長にコッソリ相談してみてください。管理者も「あそこのペアうまくいってなさそうだなぁ」と感じているハズですので、相談に乗ってくれますし、何らかの対応を検討してくれると思いますよ!
まとめ:悩みもうまく乗り越えて、成長していこう
新人看護師として、厳しい指導や先輩との相性の難しさに戸惑うこともあるかもしれません。
でも、その厳しさは「あなたに成長してほしい」という思いから来ているものがほとんどです。
指導の違いも視野を広げるチャンスですし、相性の壁も関係づくりで乗り越えられることがたくさんあります。一人で抱え込まず、周りに頼ることも大切。
新人時代の悩みは尽きないものですが、ひとつひとつの経験があなたを強くしてくれます。
「今、悩んでいること」は、いずれ誰かの悩みに寄り添える看護師になるための、大切な学びです。
焦らず一歩ずつ成長していきましょう!
困難な状況での対処法と業務管理


看護の現場では、思うように時間が取れなかったり、急変対応に追われたりと、「予定通りにいかないこと」が当たり前です。
そんな中で焦らず、冷静に対応するためには、自分自身の「感情」と「行動」をうまくコントロールする力が求められます。
この章では、業務に追われる中でも余裕を保ち、良好な人間関係を築くためのスキルを3つの視点から紹介します。
多忙時の対応
業務に優先順位をつけて対応することで、パニックにならず効率的に動けます。
すべての業務を一度にこなそうとすると、結果的にどれも中途半端になります。まずは「命に関わる業務」や「他職種との連携が必要な業務」を見極めることが大切です。
- 朝の受け持ち確認後、業務を「緊急性」「重要性」で分けてリストアップ
- 一つの業務が終わったら、次に何を優先するかを常に考える
- 追加で出た指示は必ずメモし、タイムスケジュールに追加する
- 優先度の低い業務は、先輩やチームに相談して分担してもらう
僕の働いているICUでは、毎日のように指示が変わりますし、朝に出た指示が昼には変わっていることも多いです。新人のうちは、朝にまとめた業務をこなすだけでいっぱいいっぱいになりますよね。
ですが、多忙な状況でも、落ち着いて優先順位をつける習慣が、ミスを防ぎ信頼に繋がります。
最初はできなくて当然。「意識する」こと、「実践する」こと、を常に心がけることが大切です!
感情のコントロール
感情をコントロールできる人は、現場での信頼を集めやすいです。明らかにパニックになっていたり、不機嫌になっていたりすると、こちらも不安になります…
看護の現場は緊張感が高く、ミスや叱責が続くとどうしても感情的になりやすい場面も。しかし、冷静さを保つことで、ミスが減り、周囲との連携も円滑になります。
- 深呼吸を1つするだけでも気持ちが落ち着きます
- 頭の中で「今は怒られることより学ぶことが優先」と考え直す
- 感情が高ぶりそうなときは、一度その場を離れる工夫も有効(例:トイレや物品準備など)
「感情をコントロールできる人」こそ、長く活躍でき、信頼される看護師です。
建設的な対話の方法
意見が食い違ったときでも、冷静に対話する力が信頼関係を深めます。
感情的な返しや否定的な言葉が多いと、相手との距離が広がってしまい協力が得られにくくなることも…。自分の意見を伝える際も、相手の立場を尊重することが、円滑な人間関係のカギです。
- 「なるほど、そういう考え方もあるんですね」と一度受け入れる
- 自分の意見を伝える時は「私はこう感じたのですが、どう思われますか?」と聞くスタンスに
- 言葉に詰まったら、「今の気持ちを整理してからもう一度話してもいいですか?」と時間をもらう
違いを受け入れながら「冷静に伝える力」が、信頼されるコミュニケーションには求められます。
まとめ:忙しい時ほど冷静に
看護師として働く中で、困難な場面は避けては通れません。
しかし、対処の仕方を知っていれば、どんなに忙しい現場でも落ち着いて乗り越えることができます。
感情に振り回されず、チームと連携を取りながら働く姿勢が、長く活躍できる人材への第一歩です。
先輩との関係がうまくいかないとき、どうするべきか?リカバリー方法を紹介
「最近、先輩の態度が冷たい気がする…」
「話しかけづらくて、どう接していいのかわからない…」
そんな悩みを抱える新人看護師は少なくありません。
先輩との関係がギクシャクしてしまうと、職場全体での動きにも支障が出てしまうため、早めの対応が重要。
ここでは、先輩との関係がこじれてしまったときに試してほしい、具体的なコミュニケーション術と信頼を取り戻すための心がけをご紹介します。
関係がギクシャクしたときに試すべきコミュニケーション術
小さな行動の積み重ねが、関係修復のきっかけになります。
関係が悪化すると、つい距離を置きたくなりますが、それでは溝は広がる一方です。大事なのは、相手を否定せず、少しずつでも「つながり」を取り戻す姿勢です。
僕も難しいなぁと感じることですので、全てできなくても大丈夫。1つでもいいので、できることから試してみましょう。
- 毎朝の「おはようございます」など、基本的な挨拶を欠かさない
- 指導された内容には素直に「ありがとうございます」と返す
- 質問や報告の際は、相手の時間を意識し「今少しお時間いただけますか?」と丁寧に声をかける
- 業務に関係ない会話(例:「昨日の夜勤、大変でしたよね」など)を一言添える
「相手に歩み寄る姿勢」が見えることで、先輩も心を開きやすくなります。
信頼を取り戻すために心がけたいポイント
信頼を回復するには、「態度」と「継続」が何より重要です。
一度こじれてしまった関係を一瞬で戻すことはできません。しかし、継続的に誠実な姿勢を見せることで、相手の印象は少しずつ変わっていきます。
- 遅刻やミスを繰り返さないよう、自己管理を徹底する
- 言われたことをメモに残し、次回の業務でしっかり活かす
- 感謝の気持ちは言葉にして伝える。小さな「ありがとう」が信頼を呼び戻します
- 自分の行動を振り返る習慣を持ち、反省と改善を繰り返す
「変わろうとしている姿勢」は、必ず相手に伝わります。
信頼の回復には時間がかかりますが、その過程で得られる経験は、あなたの大きな成長につながります。
関係がうまくいかないと感じた時こそ、自分のコミュニケーションを見直すチャンスです。
無理に仲良くなろうとしなくても大丈夫。「誠実に、丁寧に、継続して関わる」。
その積み重ねが、信頼関係を再構築するための第一歩になります。
まとめ:信頼関係を築くことで仕事がもっと楽に!
看護師の仕事は、ただ技術を磨くだけではありません。
誰かとチームで働く以上、「人との関わり」が業務を左右します。
だからこそ、先輩との信頼関係が築ければ、日々の仕事がぐっとやりやすくなるんです。
新人の頃は、わからないことだらけで、自信もなく、不安ばかりが募るもの。
それでも、少しずつ挨拶をして、報連相を意識して、失敗から学んで…という小さな積み重ねが、確実に「信頼」という土台を築いていきます。
先輩との良好な関係があれば…
- 業務の流れを理解しやすくなる
- 悩みを相談しやすくなる
- ミスの際にもフォローを受けやすくなる
といった多くのメリットがあります。
もちろん、時には注意されたり、相性が合わないと感じたりすることもあるでしょう。
でも、「相手を理解しようとすること」「誠実な対応を積み重ねること」で、少しずつでも関係性は変わっていきます。
信頼関係が築けた職場は、ただの「働く場所」から「成長できる場所」になります。
そして、あなたがいつか後輩を迎える立場になったとき、今の経験が必ず生きるはずです。
人間関係の悩みは、どんな職場でも避けられません。
けれど、その中で「どう向き合うか」を考えることで、自分自身も、職場の空気も、大きく変わっていきます。
今日からできる一歩を、ぜひ踏み出してみてください。
あなたの努力は、きっと誰かが見てくれています。そして、その努力はあなた自身を、もっと強く、しなやかにしてくれるはずです。
一緒に頑張っていきましょう!



最後まで読んでいただきありがとうございました!
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